本記事では、Shopifyストアの運営担当者様向けに、KlaviyoとLINE公式アカウントを連携する具体的な手順を解説します。
メールとSMSマーケティングで世界的に利用されているKlaviyoと、国内で高い到達力を持つLINE。
すでに両方を運用しているストアは多いものの、それぞれが別々に動いているケースがほとんどではないでしょうか。
この2つがつながると、Klaviyoの顧客データをそのままLINE配信に活かせるようになります。
ただ、これまでは自前でLINE Messaging APIを扱う開発が必要で、現実的な選択肢とは言えませんでした。
そこに登場したのが Lumo(ルモ) です。
Klaviyo App Marketplaceに掲載されているアプリで、ノーコードでKlaviyoとLINE公式アカウントを接続できます。
この記事では、実際に弊社の環境で連携作業を行った画面をもとに、つまずきやすいポイントを含めて手順を解説します。
所要時間は、トータルで30〜40分ほどです。
IN THIS ARTICLE
OVERVIEW
連携すると、何ができるようになるのか
手順に入る前に、完成形のイメージを共有させてください。
ここが曖昧なまま設定を始めると、「つないだけれど何に使えばいいかわからない」という状態になりがちです。
連携によって実現できるのは、大きく次の4つです。
1. Klaviyoのセグメントに、そのままLINEを配信できる
Klaviyoで作り込んだ「優良顧客セグメント」「30日以内に購入した人」といった条件を、LINE配信のターゲティングにそのまま使えます。
メールとLINEで別々に顧客リストを管理する必要がなくなります。
2. Klaviyo FlowからLINEを自動配信できる
カゴ落ちフォロー、購入後のクロスセル、ウェルカムシリーズ。
Klaviyoで組んだシナリオの途中に、LINE配信を差し込めます。
「1日目はメール、開封がなければ2日目にLINE」といった、チャネルを織り交ぜた設計が可能になります。
3. LINEへの反応をKlaviyoに戻して分析できる
LINEのクリックや友だち追加・ブロックといった反応が、Klaviyoのプロフィールに記録されます。
具体的には、配信・クリック・既読はイベントとして、友だち状態や配信許諾はプロパティとしてKlaviyoに入ります。
イベントはFlowのトリガーや分析に、プロパティはセグメント条件に使えるため、「LINEに反応した人だけを抽出して次のメールを送る」といった運用ができます。
4. リッチメニューを出し分けられる(スマートリッチメニュー)
Lumoのスマートリッチメニュー機能(Starterプラン以上)で、顧客に応じたリッチメニューの出し分けが可能です。
Klaviyoの属性やセグメントをどこまで条件に使えるかは、設定画面でご確認ください。
QUESTION
Shopifyとも連携する必要はある?
ここで多くの方が疑問に思うのが、Shopify・Klaviyo・Lumoという3つのツールの関係です。
Klaviyoとの連携だけで、主要な施策は始められます。
役割を整理すると、次のようになります。
Shopify |注文・顧客・商品データの発生源
Klaviyo |顧客データを集約する中心。セグメント・Flow・メール/SMS配信
Lumo |LINEの配信エンジン。KlaviyoとLINEの橋渡し
Shopify → Klaviyo は、すでにKlaviyo公式の連携が入っているはずです。
注文情報もカゴ落ちも、この経路でKlaviyoに集まっています。
そしてLumoは、そのKlaviyoとだけつながれば十分に機能します。
カゴ落ちフォローも、購入後の追客も、Klaviyo経由のデータで実現できます。
Shopify連携が必要になる機能
一方で、Shopify連携を前提とする機能もあります。代表的なのが、商品カードのデータソースとして コンテンツフィード を使うケースです。
商品カードとは、商品画像・商品名・ボタンを備えたカード形式のLINEメッセージです。
商品の選び方には2種類あり、どちらを使うかでShopify連携の要否が変わります。
| データソース | 掲載される商品 | Shopify連携 |
|---|---|---|
| コンテンツフィード | 売れ筋・新着・セールなど、条件に合う商品を自動で選定 | 必要 |
| トリガーの商品 | カゴ落ち・閲覧リマインドなど、Flowのきっかけになった商品 | 不要 |
コンテンツフィードはShopifyストアから直接同期した商品データを使うため、KlaviyoとShopifyの両方にLumoアプリをインストールする必要があります。
一方、カゴ落ちフォローで「かごに入っていた商品」をカード表示するようなケースは、Flowのイベントに商品情報が含まれているため、Shopify連携なしで実現できます。
コンテンツフィードのほかにも、Shopify連携を前提とする機能があります。
- 再入荷通知|Shopifyの在庫情報と連携し、再入荷時にLINEで自動通知する
- Shopify顧客IDベースのID連携|ストアに設置したQRコード経由で、Shopifyの顧客情報とLINEを自動で紐づける
- AIエージェントの分析・提案|購入履歴や行動傾向の分析、1:1チャットの返信文生成は、Shopifyの購入データを材料にする設計
- Lumo側のシナリオ配信のECトリガー|カート状況や購入完了・発送情報を起点にした自動配信をLumo単体で組む場合
なお、Shopify連携もKlaviyo連携も同じStarterプラン以上に含まれており、片方だけ繋いでも料金は変わりません。
「繋がないことによる節約」は発生しないため、天秤にかかるのは設定工数とShopify側の権限管理だけです。
そのため、進め方は2通り考えられます。まずKlaviyoだけ連携してシンプルに始めるか、追加費用がかからない以上、最初から両方を繋いでおくか。
再入荷通知やAIエージェントを視野に入れているストアであれば、最初からShopifyも繋いでおくのが実務的です。
PREPARATION
事前に準備するもの
作業を始める前に、以下を揃えておいてください。
ここが不足していると、途中で止まります。
- Klaviyoアカウントの管理者権限(アカウント全体の設定変更とアプリ接続ができる権限)
- Lumoのアカウント(14日間のトライアル後は、Klaviyo連携にStarterプラン以上の契約が必要です)
- LINE公式アカウント(LINE側はコミュニケーションプラン=無料でも接続可能です)
- LINE Official Account Manager と LINE Developers へのアクセス権
最後の項目が、意外な落とし穴です。
LINE公式アカウントの運用は代理店や制作会社に任せていて、Developers側の権限が手元にない、というケースがよくあります。
作業前に確認しておきましょう。
所要時間の目安は、LINE公式アカウントの接続に約20分、Klaviyoとの連携に約15分です。
CHECK BEFORE YOU START
Webhook URLは、1本しか設定できません。
すでに他のLINEツール(Lステップ、プロラインなど)を使っている場合は要注意です。LINE公式アカウントに設定できるWebhook URLは、1アカウントにつき1本だけ。既存ツールのURLが入っている状態でLumoのURLに上書きすると、既存ツールへの通知が止まります。
LINE Developersコンソールの「Messaging API設定」を開き、Webhook URLが空欄かどうかを先に確認してください。何か入っている場合は、移行のタイミングや既存ツールの扱いを整理してから作業に入りましょう。
プロバイダーの名義も確認を
LINE Developersは「プロバイダー(企業・サービスの単位)」の下に「チャネル(Messaging API、LINEログインなど)」がぶら下がる構造になっています。
ここで2点、事前に確認しておきたいことがあります。
1. プロバイダー名は、お客様に表示されます
後述するLINEログインを使う際、同意画面にプロバイダー名が表示されます。
制作会社名義で作られていると、エンドユーザーに制作会社の名前が見えてしまいます。
LINE上でサービスを提供する主体(通常はEC事業者ご自身)の名義でプロバイダーを作成してください。
2. 管理権限は、自社で持ちましょう
プロバイダーは、後から別の事業者へ移すことが困難です。
制作会社の担当者個人のアカウント配下に作られていると、契約終了時に引き継ぎで苦労します。
EC事業者ご自身が管理権限を持つ形にしておくことをおすすめします。
STEP 01
Klaviyo App MarketplaceからLumoをインストール
まずKlaviyoの管理画面にログインし、左サイドバーの最下部にある 「Integrations」 をクリックします。
App Marketplaceが開いたら、上部の検索窓に「Lumo」または「LINE」と入力してください。
候補に 「Lumo: LINE Marketing」 が表示されます。
アプリの詳細ページが開きます。
提供元が「Little Help Agency LLC」、カテゴリが「Workflow Automation」であることを確認したら 「Install」 をクリックします。
STEP 02
Lumoにログインする
インストールを実行すると、Lumoのログイン画面に遷移します。
「続行するにはログインしてください」という案内が表示されるので、「Lumoにログイン」 をクリックしてログインしてください。
まだLumoのアカウントをお持ちでない場合は、ここで新規登録します。
STEP 03
LINE公式アカウントをLumoに接続する
Lumoに初めてログインした場合、LINE公式アカウントの接続ウィザードが起動します。
全6ステップで、所要時間は20分程度です。
※すでにLINE公式アカウントをLumoに接続済みの方は、STEP 04まで読み飛ばしてください。
流れは次のとおりです。
- アカウント名の設定
- チャネルアクセストークンの設定
- Webhook URLの設定
- Webhookの有効化
- LINEのお友達追加の確認
- 接続完了
アカウント名と国/地域を入力する
Lumo上での管理名を入力します。
多くの方が、LINE公式アカウントと同じ名前を設定しています。国/地域は「日本」を選択してください。
入力したら 「チャネルアクセストークンの設定に進む」 をクリックします。
チャネルID・チャネルシークレット・アクセストークンを取得する
ここが、最大の山場です。
LINE Developersコンソールから3つの値をコピーして、Lumoに貼り付けます。
POINT
3つの値は、別々のタブに分かれています。
多くの方がここで迷います。同じ画面を探し続けても見つかりません。
| 取得する値 | 場所 |
|---|---|
| チャネルID | 「チャネル基本設定」タブ |
| チャネルシークレット | 「チャネル基本設定」タブ(チャネルIDの少し下) |
| チャネルアクセストークン(長期) | 「Messaging API設定」タブの最下部 |
チャネルID・チャネルシークレットの取得
- LINE Developersコンソールにログイン
- 対象のプロバイダーから、連携したいMessaging APIチャネルを選択
- 「チャネル基本設定」 タブを開く
- 「基本情報」セクションにチャネルID(10桁前後の数字)があります
- 下にスクロールするとチャネルシークレット(32桁の英数字)があります
チャネルアクセストークンの取得
- 同じチャネルで 「Messaging API設定」 タブに切り替える
- ページ最下部までスクロール
- 「チャネルアクセストークン(長期)」の 「発行」 ボタンを押す
- 発行されたトークンをコピー
この3つをLumoの入力欄に貼り付ければ完了です。
なお、手順がわからなくなったときは、Lumoの画面上部にある 「AIに相談する」 から質問できます。
「チャネルアクセストークンの設定方法を教えてください」と聞けば、手順を提示してくれます。
Webhook URLを設定する
Lumoが発行するWebhook URLをコピーし、LINE Developersの「Messaging API設定」タブ内、「Webhook設定」の入力欄に貼り付けて 「更新」 をクリックします。
Webhookを有効化する
LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)でWebhookを有効にします。
有効化が済んだら、Lumoの画面に戻って「Webhookの有効化が完了しました」にチェックを入れ、次へ進みます。
友だち追加を確認して完了
実際にLINE公式アカウントを友だち追加し、Lumo側に友だちレコードが作成されるかを確認します。
作成されていれば、接続は正常です。
STEP 04
KlaviyoとLumoを連携させる
LINE公式アカウントの接続が済んだら、いよいよKlaviyoとの連携です。
POINT
連携の入口は、2つあります。
ひとつは、Klaviyo App Marketplaceからインストールを進め、そのままLumoにログインして接続するLINE公式アカウントを選び、「Continue in Klaviyo」 でKlaviyoの認可画面に進む方法です。公式マニュアルでは、こちらが基本の連携方法として案内されています。
もうひとつが、この記事で解説するLumoの管理画面から始める方法です。インストールだけ先に済ませていた場合や、あとからKlaviyoをつなぎたくなった場合はこちらを使います。どちらの経路でも、最終的にKlaviyo側で認可する流れは同じです。
Lumoの管理画面から始める場合は、次の順にたどってください。
インストール直後にウィザードが立ち上がった方は、そのまま進めていただいて構いません。
- グローバルナビの 「アカウント」 をクリック
- 左メニューの 「顧客データ管理」 を選択
- 「外部サービス連携」から 「Klaviyoと連携を開始」 をクリック
この画面には、必要なKlaviyo契約プランとして「無料プラン以上」と表示されます。
ただし公式マニュアルでは「Klaviyoのプランによる利用条件は、Klaviyo側の最新の提供内容に従います」とされています。実運用ではメール・SMS配信を含むため、配信機能を利用できるプランが推奨されている点は押さえておいてください。
Klaviyo連携は4ステップ
「Klaviyoと連携を開始」をクリックすると、専用のウィザードが立ち上がります。
所要時間は15分程度。事前確認として、Klaviyoアカウントの管理者権限が必要である旨が案内されます。
流れは次の4ステップです。
- Klaviyoデータの確認
- Lumoデータの確認
- Klaviyoにログイン
- 連携完了
Klaviyoから何を読み取るのかを確認する
ステップ1では、LumoがKlaviyoのどのデータを利用するのかが一覧で示されます。
| Klaviyoデータ | Lumoでの利用 |
|---|---|
| Klaviyo Profile ID | LINE友だちとKlaviyo Profileを紐づけるために利用 |
| Lists / Segments | KlaviyoのオーディエンスをLINE配信のターゲティングに利用 |
| Forms | フォームID連携の設定候補として参照 |
| Flows | LINE送信用Webhook設定の案内に利用 |
| Profile properties | デフォルトでは同期しない。接続後に必要な項目だけ追加できる |
氏名・メールアドレス・電話番号といったProfileプロパティは、デフォルトでは同期されません。
必要な項目だけを接続後に追加する設計です。個人情報を最小限にとどめたい場合には、むしろ好ましい挙動と言えます。
Klaviyoに何が書き込まれるのかを確認する
ステップ2は逆方向、LumoからKlaviyoへ書き込まれるデータの確認です。
連携すると、Klaviyoプロファイルの中にLINEの情報を収集するカスタムプロパティが自動的に作られます。
| Lumo側の項目 | Klaviyoプロパティ |
|---|---|
| LINE User ID | LINE User ID |
| LINE表示名 | LINE Display Name |
| 友だち状態(フォロー中/ブロック済み) | LINE Follow Status |
| 配信許諾 | LINE Consent |
| 同意更新日時 | LINE Consent Updated At |
| 同意ソース | LINE Consent Source |
ここが、この連携の肝です。
「LINE Follow Statusがフォロー中の人」「LINE Consentが許諾済みの人」といった条件で、Klaviyo側のセグメントが組めるようになります。
なお、これらのカスタムプロパティを削除・変更すると連携に影響が出るため、Klaviyo側で不用意に触らないようご注意ください。
Klaviyoにログインして認可する
ステップ3で、Klaviyoのログイン画面に移動して連携を許可します。
ここで「LINE User IDプロパティ連番」という選択肢が出てきます。
新規に連携する場合は、デフォルトの「LINE User ID」のままで問題ありません。
LITTLE HELP CONNECTから移行する場合のみ、既存のプロパティ連番を選択してください。
この「連番」は、複数のLINE公式アカウントを1つのKlaviyoにつなぐときにも関係します。2つ目以降を接続すると、Klaviyoに書き込まれるプロパティ名の末尾に番号が付き(例:LINE User ID 2)、アカウントごとに区別される仕組みです。
「Klaviyoにログインして、連携完了」をクリックすると、Klaviyoの認可画面が開きます。承認すれば完了です。
初回同期には数分かかることがあります。同期状況はKlaviyoの「Profiles」タブでも確認できます。
POINT
認可には、Klaviyoの管理者権限が必要です。
権限が不足していると、認可が失敗します。エラーが出た場合は、Klaviyoの管理者権限を持つ方に認可作業を依頼してください。
Klaviyo側にもLumoが表示される
認可が完了すると、KlaviyoのIntegrations画面「My apps」にLumoが「Enabled」として並びます。
ここが、連携できたかどうかの確認ポイントです。
Lumoの行をクリックすると設定画面が開きますが、ここでできることはほとんどありません。
「設定を管理するにはLumoへ移動してください」という案内があるだけです。実際の設定はすべてLumo側で行うという構造が、ここでも確認できます。
なお、この画面にはアプリのアップデート通知も表示されます。
新しいバージョンが出ると追加の権限(events:read、flows:read、metrics:read など)を求められることがあるため、通知が出ていたら更新しておきましょう。
AFTER SETUP
連携後の管理画面を確認する
連携が完了すると、Lumoの管理画面に「Klaviyo連携」の専用ページが現れます。
「アカウント → 顧客データ管理 → Klaviyo」とたどると表示され、左メニューは3つで構成されます。
ダッシュボード |連携状態、接続アカウント情報、同期履歴の確認。手動での再同期も可能
同期データ |KlaviyoとLumoの間で同期する項目の確認とON/OFF切り替え
設定 |アカウント情報の確認、ID連携の設定、連携の解除
ダッシュボードでは、接続アカウントのKlaviyo ID、ID連携用プロパティ、接続日時が確認できます。
同期履歴には、日時・ステータス・Profiles件数・Products件数・失敗件数が記録されます。
「接続は正常です。最新のデータが同期されています。」と表示されていれば成功です。
うまくいかないときは「データを再同期」ボタンから手動で同期を実行できます。
同期するデータを選ぶ
前述のとおり、氏名・メールアドレス・電話番号といった基本プロパティは、初期状態では同期対象に含まれていません。
必要な項目は「同期データ」から選び、ONにして保存してください。
逆に言えば、運用に不要な個人情報は同期しない、という選択もできます。
KEY POINT
ID連携が、Klaviyo活用の土台になる
ここからが本題です。
連携しただけでは、Klaviyoのデータを使った配信はできません。
Klaviyoのプロフィールと、LINEの友だちを「同じ人」として結びつける ID連携 が必要です。
ここは誤解しやすいところなので、経路ごとに整理しておきます。
| 配信経路 | ID連携していない友だちに届くか |
|---|---|
| Lumoのメッセージ配信 | 届きます。ただしKlaviyoの条件で作ったセグメントを配信対象にした場合は、ID連携済みの友だちだけが対象です |
| Klaviyo Flow経由 | 届きません。配信先を特定できないため、Lumoが自動でスキップします |
| Klaviyoへのイベント記録 | 記録されません。クリックなどの反応もID連携済みのお客様だけが対象です |
つまり、LINE単体の運用ならID連携なしでも始められます。
ただしKlaviyoのセグメントを使う、Flowから自動配信する、反応をKlaviyoで分析する。この記事で紹介してきた価値は、すべてID連携が前提です。
ID連携の方法は、お客様の導線に応じて6通り用意されています。
| 連携方法 | 概要 |
|---|---|
| フォーム送信から | Klaviyoフォームの送信をきっかけに、LINE友だちとKlaviyoプロフィールをつなぐ |
| カスタムQRコード | Klaviyoのメールに顧客ごとの連携用QRコード・URLを差し込み、友だち追加をきっかけにつなぐ |
| Flowから | 既存Flow(ダブルオプトイン完了後など)をきっかけに、メールアドレスで自動的に名寄せする |
| セグメントから | KlaviyoセグメントのプロフィールからLINE User IDを読み取って連携する |
| メール・電話番号の自動連携 | データ同期のなかで、一致するプロフィールを自動でひもづける |
| ID連携インポート | 他ツールで実施したID連携を、CSVで一括取り込みする |
すでにメールリストが育っているストアであれば、「カスタムQRコード」から始めるのが効果的です。
既存のメール購読者に「LINEならもっと早くお得情報が届きます」と案内し、顧客ごとのQRコードで友だち追加とID連携を同時に完了させる導線が作れます。
POINT
ID連携の設定画面にも、チャネルIDとシークレットの入力欄があります。
ID連携の設定画面には「LINEログイン」というセクションがあり、「外部サービスとのID連携に必要な設定です」という説明とともに、チャネルIDとチャネルシークレットの入力を求められます。これはSTEP 03で設定したMessaging APIチャネルとは別物です。 LINE DevelopersでLINEログインチャネルを作成し、その値を入力します。
つまり、LINE Developers側で作るチャネルは2つになります。
Messaging APIチャネル |メッセージ配信・Webhook受信/STEP 03で使用
LINEログインチャネル |ID連携時の本人確認/ID連携設定で使用
重要な制約として、LINEログインチャネルは必ずMessaging APIチャネルと同じプロバイダー配下に作成してください。
LINE User IDはプロバイダーごとに一意の値が発行されるため、別のプロバイダーで作ると同じお客様でも異なるIDが割り振られ、名寄せが成立しません。
なお、ID連携の方法によっては、この設定を使わずに進められるものもあります。
メール・電話番号の自動連携やCSVでのID連携インポートは、お客様の操作を伴わないためです。まずはこうした方法で既存顧客をつなぎ、新規獲得の導線を作る段階でLINEログインチャネルを用意する、という進め方もできます。
どの方法にどの設定が必要かは、実際の設定画面とLumoのマニュアルで最終確認してください。
OPERATION
配信は、3つの経路を使い分ける
運用フェーズに入ると、目的に応じて配信経路を選ぶことになります。
ここは、設計上とても重要なポイントです。
キャンペーン的な一斉配信
セール告知、売れ筋商品の紹介など | Lumoのメッセージ配信(配信対象にKlaviyoのセグメントを指定)
シナリオ起点の自動配信
カゴ落ちフォロー、購入後クロスセルなど | Klaviyo FlowのWebhookアクションからLumoを呼び出す
友だち追加前のお客様にも届けたい取引通知
購入完了、発送完了 | LINE通知メッセージ(Klaviyo Flowをきっかけに、電話番号をもとに送信)
押さえておきたいのは、KlaviyoのCampaign(一斉配信)にはWebhookアクションが存在しないという点です。
そのため、一斉配信はLumo側から行う設計になります。
「自動化のシナリオはKlaviyo、一斉配信はLumo」という住み分けをチーム内で共有しておくと、運用がスムーズです。
なお、LINE通知メッセージはLINEヤフー社が認定する通知専用のメッセージで、電話番号がLINEアカウントの登録番号と一致すれば友だちでなくても届きます。
ただし利用にはLINEヤフー社への申請と承認が必要で、広告・販促目的には使えません。
注文確認や発送通知といった取引通知に限定されます。また、Lumoでこの機能を使えるのはEnterpriseプランのみです。
効果測定の前に知っておきたいこと
導入前に、必ず押さえておいてほしい仕様があります。
CAUTION
Klaviyoの売上帰属は、LINE配信には適用されません。
Klaviyoの売上帰属(attributed conversion)は、Klaviyoから配信されたメール・SMSを対象とした仕組みです。LumoからのLINE配信には自動では適用されません。 つまり「LINEを送ったら売上がいくら上がったか」を、Klaviyoのレポートでそのまま見ることはできません。
知らずに導入すると、効果測定の段階で戸惑うポイントです。
LINE施策の売上効果を測りたい場合は、次のいずれかを組み合わせます。
- UTMパラメータ|配信するリンクにパラメータを付け、アクセス解析で計測する
- セグメント比較|LINEに反応したセグメントの購買を、Klaviyo側で分析する
メールと同じ物差しで並べられないことを、あらかじめチームで共有しておくと安心です。
紛らわしい用語の整理:シナリオ配信とFlow経由の違い
Lumoには「シナリオ配信」という機能があり、Klaviyo Flowからの自動配信と混同されがちです。
どちらも自動配信ですが、起点となるイベントが違います。
| 起点 | 具体例 | |
|---|---|---|
| Lumoのシナリオ配信 | LINE内でのお客様の行動 | 友だち追加、リッチメニューのタップ、キーワード返信 |
| Klaviyo Flow経由 | EC側で発生したイベント | カゴ落ち、購入完了、商品閲覧、メール未開封 |
覚え方はシンプルです。
LINE内の行動が起点ならLumo。
EC側の行動が起点ならKlaviyo Flow。
実務では両方を組み合わせます。
友だち追加直後のウェルカムシリーズはLumoのシナリオ配信、カゴ落ちフォローはKlaviyo Flow経由、といった具合です。
さらにもうひとつ、Lumoの「メッセージ配信(セグメント配信)」も含めて3つを並べると、違いが明確になります。
| 届く相手 | タイミング | 販促利用 | |
|---|---|---|---|
| セグメント配信 | 友だちのみ | 手動(今すぐ/予約) | 可 |
| シナリオ配信 | 友だちのみ | 自動(トリガー起点) | 可 |
| LINE通知メッセージ | 友だち以外にも届く | 自動(Flow起点) | 不可 |
USE CASES
連携後にできること
設定が完了すると、次のような施策が実現できます。
- カゴ落ちフォロー|メール未開封のお客様に、翌日LINEでリマインド
- 再入荷通知|在庫復活を、開封率の高いLINEでいち早く届ける
- 購入後のクロスセル|購入商品に合わせた提案をLINEで配信
- VIP限定の先行案内|Klaviyoの優良顧客セグメントにだけ、新商品を先行公開
- 接客の出し分け|顧客に応じて、LINEのリッチメニューを切り替える
どれも、Klaviyoのデータが揃っているからこそ精度が出る施策です。
「メールでは届かなかった層に、LINEで届ける」という選択肢が加わることで、顧客接点の設計は大きく変わります。
PRICING
費用について
最後に、費用の話をしておきます。
Lumoの利用には、月額プランの契約が必要です(2026年8月時点・税別)。
| プラン | 月額(月払い) | 含まれる配信数 |
|---|---|---|
| Starter | 5,000円 | 5,000通 |
| Business | 54,000円 | 30,000通 |
| Enterprise | 108,000円 | 100,000通 |
超過分はStarterで1通あたり3円(Businessは2円、Enterpriseは1円)。年払いにすると10%割引が適用されます。
14日間の無料トライアルがあり、クレジットカードの登録は不要です。
トライアル終了後、Klaviyo連携を継続するにはStarterプラン以上の契約が必要になります。
注意したいのは、メールとLINEの課金構造の違いです。
Klaviyoのメールは実質的に配信し放題の感覚で使えますが、LINEは1通ごとにコストが発生します。
たとえば友だち3,000人に週1回配信すると、月に12,000通。Starterプランの5,000通では足りず、超過7,000通で21,000円が上乗せされます。
「メールは広く、LINEは絞って」という設計が、コスト面からも合理的です。
Klaviyoのセグメントで対象を絞り込めることが、そのままコスト最適化につながります。
FAQ
よくあるご質問
Q. Shopifyとの連携は必須ですか?
LumoとShopifyの直接連携は必須ではありません。ただし前提として、Shopify→Klaviyo(データの水源)とKlaviyo→Lumo(本記事の連携)の2本は必要です。そのうえで、コンテンツフィード・再入荷通知・AIエージェントの購入データ分析などを使う場合に、Shopify→Lumoの連携を追加します。同じプランに含まれるため追加費用はかかりません。
Q. Klaviyoは有料プランでないと連携できませんか?
Lumoの連携画面には「必要なKlaviyo契約プラン:無料プラン以上」と表示されます。ただし公式マニュアルでは、Klaviyoのプランによる利用条件はKlaviyo側の最新の提供内容に従うとされており、実運用にはメール・SMS配信を利用できるプランが推奨されています。一方、確実に有料プランが必要になるのはLumo側です。トライアル終了後はStarterプラン以上の契約が必要になります。
Q. 既にLステップを使っています。乗り換えが必要ですか?
Webhook URLが1本しか設定できないため、同一のLINE公式アカウントで両方を完全に併用することはできません。移行のタイミングを設計する必要があります。他ツールで実施済みのID連携はCSVインポートで引き継げる仕組みがあるため、移行時はLumoのサポートに相談することをおすすめします。
Q. 連携を解除したらデータはどうなりますか?
Lumoの管理画面(Klaviyo連携 → 設定)から連携を解除できます。解除後、Klaviyo側に作成されたカスタムプロパティの扱いや、再連携時のID引き継ぎについては、事前にLumoのマニュアル・サポートでご確認ください。
Q. 複数のLINE公式アカウントを1つのKlaviyoにつなげますか?
接続できます。2つ目以降のアカウントは、Klaviyoに書き込まれるプロパティ名の末尾に連番が付き(例:LINE User ID 2)、アカウントごとに区別されます。ブランドごとにLINE公式アカウントを分けている場合も、1つのKlaviyoで管理できます。
SUMMARY
まとめ
KlaviyoとLINEの連携手順を、実際の画面をもとに解説してきました。
ポイントを整理します。
- 連携はKlaviyo App Marketplaceからノーコードで完了する
- Klaviyo連携だけで主要な施策は始められる。コンテンツフィード・再入荷通知・AIエージェントなどを使う場合はShopify連携も追加(料金は同じ)
- チャネルID・シークレットとアクセストークンは、LINE Developersの別々のタブにある
- Webhook URLは1本のみ。既存ツールとの競合に注意
- Klaviyoデータを使った配信には、ID連携が前提になる
- LINEログインチャネルは、Messaging APIと同じプロバイダー配下に作成する
- 一斉配信はLumo、シナリオ自動化はKlaviyo Flowという住み分けで設計する
設定自体は、この記事の手順どおりに進めれば1時間かからずに完了します。
ただ、本当に重要なのはここからです。
どのセグメントに、どのタイミングで、メールとLINEをどう使い分けて届けるか。
連携はあくまでスタートラインであり、成果を左右するのは配信設計です。
弊社では、Shopify×Klaviyoの構築から、LINE連携を含めた配信設計まで一貫してサポートしています。
「連携はしてみたいが、その先の設計に自信がない」という段階のご相談も歓迎です。
お気軽にお問い合わせください。