InstagramのDMだけでメルマガ登録|Klaviyo自動返信機能の設定方法【実機解説】

Instagramを運用されているEC事業者様から、よく伺う悩みがあります。

「フォロワーは増えてきた。でも、売上につながっている実感がない」

Instagramでフォロワーを集めることと、お客様に購入していただくことの間には、まだ距離があります。その距離を縮めるために欠かせないのが、フォロワーと直接つながり、関係を育てていく導線です。

本記事では、KlaviyoのInstagram自動返信機能(Social Auto-replies)を使い、InstagramのDM内でメールアドレスを収集し、メルマガ登録の手続きを進める方法を、弊社環境で実際に設定した画面とともに解説します。なお、登録先リストの設定によっては、メールでの購読確認が必要です。

INSTAGRAM / CRM

フォロワーを増やしても、購入につながらない理由

せっかくフォローしていただいても、その後の投稿が必ずその方に表示されるわけではありません。表示されるかどうかはInstagramのアルゴリズムによる部分が大きく、お店側ですべてをコントロールすることはできません。どれだけ良い投稿を作っても、届けたいお客様にそもそも届かない可能性があります。

さらに、お客様が初めて商品やブランドを知ってから「欲しい」「買いたい」と思うまでには、ある程度の時間が必要です。商品の魅力を知っていただき、ブランドへの信頼を築きながら、少しずつ購入意欲を高めていく。そのための接点を、Instagramだけで持ち続けるのは簡単ではありません。

EMAIL LIST

メールマガジンは、お店の資産になる

そこで有効なのがメールマガジンです。メールアドレスをいただければ、お店から直接、お客様へ情報を届けられるようになります。

Instagramのフォロワー |プラットフォーム上でのつながり

メールマガジンのリスト |お店自身が継続してコミュニケーションを取れる顧客資産

新商品のご案内や商品の魅力、ブランドの思いを届け続けることで、初回購入だけでなく、リピート購入にもつなげていけます。

フォロワーをメールマガジンへつなげることは、お客様と長く続く関係を築き、LTV(一人のお客様が長く購入してくださる価値)を高めていくための土台づくりです。

SOCIAL AUTO-REPLIES

KlaviyoのInstagram自動返信機能とは

KlaviyoのSocial Auto-replies(Instagram自動返信機能)は、お客様がDMやコメントで決められた言葉を送った時に、自動で返事を届ける機能です。弊社では、その言葉を「登録」にしました。

1. お客様がDMで「登録」と送る

2. 画像付きのメルマガ案内が自動で届く

3. メールアドレスを返信する

4. 「どんな情報が気になりますか」の質問に答える

5. 登録完了の返事が届く |情報はKlaviyoのプロフィールに自動で保存

メールアドレスの収集と質問への回答は、DM内で進められます。なお、登録先リストがダブルオプトインの場合は、確認メールのリンクを押して初めてメール購読が完了します。

InstagramのDMで「登録」と送り、メルマガ登録が完了するまでのやりとり
「登録」と送ってから登録完了まで、DMの3往復で終わる

SETUP

設定手順

事前に、KlaviyoとInstagramのビジネスアカウントを接続しておきます。接続には、Instagramビジネスアカウントの管理者権限が必要です。

STEP 01|自動返信の作成画面を開く

Klaviyoの左メニューから「Social」→「Auto-replies」を開きます。Instagramが接続済みなら、画面上部に「Connected」と表示されます。右上の「Create Auto-reply」から新しく作成します。画面右側に、お客様に届くDMのプレビューが表示されるので、確認しながら設定できます。

KlaviyoのSocial → Auto-repliesの一覧画面

STEP 02|反応する場所とキーワードを決める

「Trigger information」で、どこで反応するかを選びます。

選択肢 動き
Direct message DMでキーワードが送られた時に、自動で返事をする
Comment 投稿へのコメントでキーワードが送られた時に、DMで返事をする

キーワードは大文字・小文字を区別せず、多少の打ち間違いや絵文字が入っても反応します。ただ、ひらがなの「とうろく」のように別の言葉になる場合に備えて、「登録」「とうろく」の両方を登録しておくと安心です。

コメントで反応させる場合は、DMも一緒にオンにしておくのがおすすめです。途中でやりとりが時間切れになっても、DMでキーワードを送り直せば再開できます。

Create Auto-replyの画面(名前・反応する場所・キーワード)

STEP 03|メールアドレスを聞く案内文を作る

「Primary messages」の「Collect email」で、お客様に届く案内文を設定します。形式は、テキストだけの「Simple」と、画像と見出しを付けられる「Advanced」の2つ。お店のロゴ画像を入れておくとひと目でお店からの案内だと伝わるため、弊社ではAdvancedを選びました。

見出し(Header) |メルマガ登録のご案内

本文(Message) |メッセージありがとうございます。お得な情報をいち早くお届けするメルマガにご登録いただけます。登録用のメールアドレスをこのDMに返信する形でお送りください。折り返し、登録完了のご案内をお届けします。

登録先のリスト(Subscribe List) |Email List

Collect emailの設定画面(見出し・本文・登録先のリスト)

POINT

登録先のリストが、Klaviyoのフローへの入口になります。

このリストをきっかけにウェルカムメールのフローを組んでおけば、DMで登録した瞬間から、お出迎えのメールが自動で始まります。本文では「メールアドレスをこのDMに返信してください」と、何をしてほしいかをはっきり書くことが大切です。

STEP 04|完了メッセージと再案内を日本語にする

「Confirmation」は、すべてのPrimary messagesに回答した後に届く確認メッセージです。ここにお店のサイトへのリンクを添えておくと、そのまま買い物に戻っていただけます。なお、登録先リストがダブルオプトインの場合、このDMが届いただけではメール購読は完了せず、確認メールのリンクを押す必要があります。

「Fallback messages」は、うまくいかなかった時の返事です。初期設定は英語のため、必ず日本語に書き換えてください。

項目 届くタイミング 弊社の文面
Invalid response メールアドレスの形式が正しくない時 メールアドレスの形式が正しくないようです。お手数ですが、もう一度お送りください。
Final fallback 3回続けて形式が違った時、または最初の案内から23時間が経った時 一度やりとりが終了しました。もう一度登録される場合は、「登録」とお送りください。

一番下の「Additional filters」では、お店をフォローしている方にだけ反応させる設定もできます。保存して、ステータスを「Live」にすれば稼働開始です。

Fallback messagesとAdditional filtersの設定画面

SEGMENT DESIGN

登録と同時に興味を聞いて、送り分ける

メールアドレスの後に、質問を挟むこともできます。「どんな情報が気になりますか?」と聞いて答えをプロフィールに保存しておけば、登録した瞬間から、興味に合わせた送り分けができます。

この「Custom Question」は、有料のSocial Marketingプランで使える機能で、最大5問まで追加できます。質問を増やすほど途中でやめてしまう方も増えるため、弊社では1問に絞ることをおすすめしています。

回答の形式 向いている使い方
Quick reply(選択肢から選ぶ) 答えをそのまま送り分けの条件に使いたい時
Open-ended(自由に答える) お客様の生の声を集めたい時

答えの保存先は「Profile property」で決めます。弊社では「Interest」という項目を新しく作り、選択肢ごとに、お客様に見える文字(Label)と、保存される値(Value)を設定しました。

表示(Label) 保存する値(Value)
新商品 new_arrivals
人気商品 best_sellers
セール情報 sale
限定・先行案内 exclusive
Custom Question(Quick reply)の設定画面

IMPORTANT

保存先の項目は、必ず検索欄から新しく作成してください。

Profile propertyの一覧は、一番上の項目が最初から選ばれている場合があります。気づかずに保存すると、答えが関係のない項目に入ってしまいます。また、保存する値(Value)は一度決めたら変えないでください。途中で表記を変えると、以前の登録者と新しい登録者で値がずれ、セグメントで拾えなくなります。

CUSTOMER PROFILE

登録後のプロフィールで確認できること

弊社アカウントからDMで「登録」と送り、最後まで通したあと、Klaviyoのプロフィールには次の情報が保存されていました。

項目 保存された値 意味
Email Subscribed メールの購読が成立している
InstagramFollowsYou true お店のアカウントをフォローしている
InstagramKeyword ["登録"] どのキーワードで登録したか
InstagramUsername (ユーザー名) Instagramのユーザー名
Interest best_sellers DMで「人気商品」を選んだ答え

DMの3往復が、そのまま一人のお客様の記録になりました。Instagramの情報はDMが届くたびに自動で更新されるため、キーワードを企画ごとに変えておけば、どの企画から登録した方かも把握できます。

登録後のKlaviyoプロフィール画面(メール購読・Instagramの情報・Interestの答え)

SEGMENT EXAMPLE

Interest equals best_sellers

このセグメントを作れば、人気商品が気になる方にだけ、人気商品のご案内を送れます。なお、InstagramKeywordはリスト形式で保存されるため、条件は「equals(完全一致)」ではなく「contains(含む)」で指定してください。

FAQ

自動のメッセージは、嫌がられませんか?

この機能をご紹介すると、よくいただく質問です。

まず、この機能はフォローされた方に自動でメッセージを送るものではありません。お客様がご自身でDMやコメントに「登録」と送ってくださった時に、その返事として届く仕組みです。

自分から「登録」と送ってくださる方は、すでにお店に関心を持ってくださっている方です。その気持ちが動いたその場で案内が届き、Instagramを離れずに登録まで進める。スタッフが気づくまで待っていただくより、ずっと自然な流れです。

案内文に「ありがとうございます。わからないことがあれば、何でもここで聞いてください」と一言添えておけば、自動の返信でも、お店らしい温かさは十分に伝わります。

ENTRY DESIGN

登録の入口をどこに置くか

この機能は、お客様が先に反応してくださった時に返事をする仕組みです。Instagramでは、お店からDMを送れるのは、基本的にお客様から先にメッセージやコメントをいただいた相手に限られます。

そこで、「『登録』と送ってください」という案内を、お客様の目に入る場所に置いておく設計が重要になります。

置き方 具体例 役割
常設 プロフィール文・固定投稿・ストーリーズのハイライト 一度置けば、ずっと働く入口
定期的な声かけ 投稿の最後の一行、ストーリーズ 思い出してもらう
企画 新作の先行案内、プレゼント企画(コメントで反応) 一気に登録を増やす
広告 ストーリーズやリールの広告で「キーワードをDMしてください」と呼びかける まだフォローしていない方にも、その場で登録してもらう

どの入口でも、「登録すると何が届くのか」を一緒に伝えることが大切です。新作の先行案内、会員限定の特典など、登録する理由があると、DMを送るひと手間を自然に越えていただけます。

Klaviyoも、キーワードをプロフィールに載せる使い方を推奨しています。

Instagram |登録の入口を知らせる場所

メールマガジン |登録してくださった方と、関係を育てる場所

CHECKLIST

設定前後に確認したいこと

  • お店側のDM設定|Instagramのメッセージ設定が「フォロワーのみ」や「受け取らない」になっていると、自動返信が動きにくくなります
  • お客様側のDM設定|お客様がメッセージを受け取らない設定にしている場合、返事は届きません
  • ダブルオプトイン|登録先のリストがダブルオプトインの場合、確認メールのリンクを押して初めて登録が完了します
  • 仮の文字|案内文に[Company Name]や[Privacy Policy]が残っていたら、必ず書き換えます
  • プライバシーポリシー|DMで取得したメールアドレスの扱いを明記しておきます
  • 動かない時|FacebookページやInstagramの設定で、Klaviyoへの権限がオフになっていないかを確認します

CASE STUDY

参考:海外の活用事例

Klaviyoが公開している米国の事例では、次のような使い方が紹介されています。

型 業種 使い方
プレゼント企画 アパレルブランド 周年のプレゼント企画で、キーワードをDMで送ってもらう形で応募を受け付け
先行案内 水着ブランド Instagram広告と組み合わせて新作の先行案内を受け取れる導線を作り、4日間で236件の登録
常設 ウェルネス系ブランド プロフィールに「キーワードをDMしてね」と常設し、いつでも登録できる入口に

本記事でご紹介した「登録」の導線は、3つ目の常設型にあたります。なお、米国の事例はSMSでの登録が中心のため、日本ではメールでの登録が入口になる点を踏まえてご覧ください。

SUMMARY

まとめ

Instagramのフォロワーは、投稿が届くかどうかをお店がコントロールできない、プラットフォーム上のつながりです。KlaviyoのInstagram自動返信機能を使えば、DMで「登録」と送っていただくことを入口に、メールアドレスを収集してメルマガ登録の手続きを進められます。登録先リストがダブルオプトインの場合は、確認メールでの手続きも必要です。

大切なのは、単に「登録の仕組みを作る」ことではありません。

Instagramを入口に、メールで関係を育て、
Klaviyoに蓄積したデータで一人ひとりに合わせて届ける。

その設計次第で、フォロワーの数ではなく、長く続くお客様との関係が、売上の土台になっていきます。

フォロワーは借り物、リストは資産です。

WEBALACARTE

Instagramのフォロワーを、
関係を育てられるお客様へ。

WebALaCarteでは、Shopifyストアの設計・開発から、Klaviyoの導入・設計・実装、InstagramやLINEを含めたチャネル設計まで、一貫したECマーケティング基盤の構築をご支援しています。

  • Instagram自動返信の設定を任せたい
  • メルマガ登録後のウェルカムフローを組みたい
  • プロフィールや企画を含めた、登録の入口を設計したい
  • 興味に合わせた送り分けまで、運用を伴走してほしい

まずは現状の整理からで構いません。お気軽にご相談ください。

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※本記事の内容は2026年10月時点の情報にもとづいています。プランや機能の提供範囲は変更される場合がありますので、最新の情報はKlaviyo公式サイトをご確認ください。